代表挨拶
日本に伝わり、60年ー
日本にフランスパンが伝わり、まもなく60年になります。フランス本国とまったく異なる文化・風土を持つこの異国の地、日本でこれほどまでにフランスパンが当たり前の食文化として成立した背景には、先の時代を創り上げ、いつも時代を先導してきた職人たちの存在なくして語れません。 私は、その職人の家に生まれ、朝も日が昇る前から工場でパンを焼き、毎日変わらぬ技法で沢山の生活者へパンを届けてきた職人たちの姿を間近で見て育ちました。 職人たちは、いつでも自身の技術を向上させる努力を惜しまず、信念を持ってその職にあたります。 少し宗教的な話になりますが、パンはキリスト教において聖体拝領するもの、イエスキリストご自身を表すものとされたように、フランス本国においてはとても尊いものです。ですから、パン職人は聖職とも言われます。
匠の技、そして信念を継なぐ
父・藤森二郎はフランスパンを日本に伝え、「パン食」をこの国に根付かせたことで、日仏両国より勲章を叙勲しました。それは、”パンをつくる”というものづくりの技術が、また食文化をこの国に根付かせたという文化の醸成が両国に認められたことを意味します。その匠の技、信念をこれからの時代へ継なぎ、ものづくりというたい。そう思い、株式会社ふじ森を創業しました。
これからのベーカリー事業者の使命
日本にフランスパンが伝わり半世紀以上ー。「パンがおいしい」ことは当たり前の時代となりました。これからの時代、我々ベーカリー従事者も、おいしさの追求だけではその存在意義を見出すことは難しくなるでしょう。 当業界も「地球とカラダにやさしいパンの追求をしていく時代」を迎えました。FUJIMORIはその“R&D(研究開発)を怠らず、パンを食べることで おいしさのその先にある付加価値を生活者と地球へ提案できる唯一無二の新時代のベーカリーを目指します。そして、働く人も、食べる人も、全員が幸せであること。これを経営のモットーとして、常に新しい挑戦に怖がらずに挑み続け、成長しつづける組織を目指していきたいと考えております。